本ウェブサイトは GIMP 3.2 / 3.0 に対応していますが、GIMP 3.2 は正式リリース前のテスト版です。 正式リリース版を利用したい方はGIMP 3.0 をお使いください。

GIMP 3.2系から登場したベクタレイヤを使ってみよう

GIMP 3.2系からベクタレイヤが使えるようになりました。 といっても、まだまだ Krita のように高機能ではなく "とりあえずベクタレイヤらしきものが使えるようになった" という感じです。

この記事ではベクタレイヤを使ってみますが、もちろんGIMP 3.0系ではベクタレイヤは使えません。 GIMP 3.0系を利用している方は読み飛ばして次の記事へ進んでください

GIMP 3.2系を利用している方は以下を読み進めてください

1. パスダイアログに切り替える
1. パスダイアログに切り替える

上図のようにパスダイアログに切り替えます。 土台と口のパスがありますが、口のパスは名前を変更していないため "名前なし" のままです。

ベクタレイヤはパスから作成します。 今回は口のパスである "名前なし" から作成してみましょう。

2. Path to Vector Layerを実行
2. Path to Vector Layerを実行

上図のようにパスダイアログにあるパス一覧の(1)の"名前なし"という行を右クリックします。 パス用サブメニューが表示されますので、(2)の"Path to Vector Layer"を実行します

  
バージョンによっては "Path to Vector Layer" ではなく "パスをベクターレイヤーに" と表記されます。

ではここで、レイヤダイアログに切り替えてください

3. 新たなレイヤが追加される
3. 新たなレイヤが追加される

上図のように新たなレイヤが追加されています。 名称は元のパスと同じ "名前なし" になっています。

では次に、口レイヤを非表示にします。

4. 口レイヤを非表示にする
4. 口レイヤを非表示にする

上図のように口レイヤを非表示にします。 さあ、キャンバス上の表示はどうなっているでしょうか。

5. ウィルバー君の口が消える
5. ウィルバー君の口が消える

上図のようにウィルバー君の口は消えてなくなります。 作成されたベクタレイヤ "名前なし" が "土台" レイヤよりも下位にあるためです。

では、ベクタレイヤ "名前なし" を上位に移動させましょう。

6. "名前なし" レイヤを "土台" レイヤの上位へ
6. "名前なし" レイヤを "土台" レイヤの上位へ

上図のように "名前なし" レイヤを "土台" レイヤの上位へ移動させます。 さあ、ウィルバー君の口は表示されているでしょうか。

7. ウィルバー君の口が現れる
7. ウィルバー君の口が現れる

上図のようにウィルバー君の口が現れました。 この口はベクタレイヤに描かれている図形です。

では次に、ベクタレイヤ上の図形の編集方法について説明しておきます

8. Edit Vector on Canvasを実行
8. Edit Vector on Canvasを実行

上図のようにレイヤダイアログにあるレイヤ一覧の(1)の"名前なし"という行を右クリックします。 レイヤ用サブメニューが表示されますので、(2)の"Edit Vector on Canvas"を実行します

  
バージョンによっては "Edit Vector on Canvas" ではなく "キャンバス上でレイヤーを編集" と表記されます。
9. 口の形状を編集できる状態になる
9. 口の形状を編集できる状態になる

上図のように口の形状を編集できる状態になります。 編集方法はパスと同じで、制御点(ノード)を移動したりセグメント(線)を曲げて形状を加工します。

では、口をもう少し歪ませてみましょう。

10. 口の形状を変える
10. 口の形状を変える

上図のように口の左側(向かって右側)の歪みを大きくします。

ではここで、ベクタレイヤの元のパス "名前なし" を見てみましょう。 レイヤダイアログからパスダイアログに切り替えてください

11. 元のパスの形状も変化している
11. 元のパスの形状も変化している

上図のように口のパス "名前なし" の形状が変化していることがわかります。 キャンバス上で編集したベクタレイヤ "名前なし" と同じ形状になっています。 つまり、ベクタレイヤと元のパスは連動していることがわかります

なぜ、連動したのでしょうか。 連動した理由は、ベクタレイヤ "名前なし" の正体は パス "口" がキャンバス上で可視化されたものだからです。

本来パスは位置情報であり、画像情報ではありません。 ただしGIMP 3.2系からは "ベクタレイヤを作成することでキャンバス上の画像として存在できるようになる" ということのようです。

ではここで、ツールオプションに注目してください

12. フィルとストロークの設定項目
12. フィルとストロークの設定項目

上図のようにツールオプションにフィルとストローク用の設定項目があります。 これらの設定項目で、フィルやストロークの設定を行うことができます。

なお、フィルは内部領域のことで、ストロークが境界線のことです。 それぞれ塗りの種類を単色(Solid color)・模様(Pattern)から選ぶことができます。 また、ストロークに関しては線の太さや線の端の形状なども設定することができます。

試しにストロークの線を細くしてみましょう

13. ストロークの線の幅を 1.0 にする
13. ストロークの線の幅を 1.0 にする

上図のようにツールオプションの "Enable Stroke" の "線の幅" を 1.0 にします。

  
バージョンによっては "Enable Stroke" ではなく "ストロークを有効" と表記されます。
14. ストロークの線が細くなる
14. ストロークの線が細くなる

上図のように口のストロークが細くなります。

さらにフィルを黒色に変更してみましょう。

15. フィルを黒色にする
15. フィルを黒色にする

上図のようにツールオプションの "Enable Fill" の "Solid Color" の色を黒色に変更します。

  
バージョンによっては "Enable Fill" ではなく "塗りつぶしを有効" と表記されます。
  
バージョンによっては "Solid Color" ではなく "描画色" と表記されます。
16. フィルが黒色になる
16. フィルが黒色になる

上図のように口の内部が黒色で塗られます。

  
  

まとめ

GIMP 3.2系からGIMPでもベクタレイヤが使えるようになりました。 ただし、まだまだ発展途上の機能です。

ベクタレイヤはパスから作成します。 作成されたベクタレイヤはキャンバス上に画像として表示されるようになります。

ベクタレイヤは作成元のパスが可視化されたものであり、ベクタレイヤのパスを編集すると元のパスも連動して変形します。