GIMP 2.8系からはレイヤグループの機能が搭載されました。 もちろん GIMP 2.10系でも使うことが出来ます。 レイヤグループは、複数のレイヤをまとめて操作するための仕組みです。
前の記事で説明した、レイヤ連動ボタン()による連動と似た機能です。
ウィルバー君の画像を使って、レイヤグループの使用例を説明します。 では、ウィルバー君の画像を開きましょう。
上図のようにウィルバー君の画像を開きます。
ここでは、文字 "Wilber" を構成する2つのレイヤをレイヤグループでまとめてみます。
まず、レイヤグループを作成する位置の下位のレイヤを選択します。 今回はWilberレイヤの上にレイヤグループを作成しますのでWilberレイヤを選択します。
上図のようにWilberレイヤを選択します。
続いて、レイヤグループを作成します。 レイヤグループは、フォルダのような役目を持つレイヤです。 画像レイヤや文字レイヤと同じようにレイヤとして存在し、また、レイヤ一覧にも表示されます。
では、レイヤグループを追加しましょう。
上図のようにレイヤーダイアログのレイヤ一覧の下にあるレイヤグループ追加ボタン()を押します。
上図のように作成されたレイヤグループが、選択していたレイヤの上位に追加されます。
なお、作成されたレイヤグループはGIMPによって自動的に名称が付けられています。 この名称をわかりやすいものに変更しましょう。
上図のようにレイヤグループの名称を "文字まとめ" に変更します。
続いて、グループにまとめる2つのレイヤ(Wilberレイヤ、Wilberフチレイヤ)を文字まとめレイヤの中に入れます。
まずは、Wilberレイヤを文字まとめレイヤに格納します。 レイヤーダイアログのレイヤ一覧で、Wilberレイヤを格納先の文字まとめレイヤにドラッグします。
上図のようにWilberレイヤを文字まとめレイヤにドロップします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。
上図のようにWilberレイヤが文字まとめレイヤに格納されます。
ではここで、レイヤグループである "文字まとめレイヤ" の縮小画像に注目してください。 今まではフォルダアイコンの画像が表示されていました。 しかし、今は、格納しているレイヤの画像が表示されています。
上図のように格納しているレイヤの画像が表示されます。
では、引き続き、レイヤグループにレイヤを格納しましょう。 残りのレイヤ(Wilberフチレイヤ)も文字まとめレイヤの中に入れます。
上図のようにWilberフチレイヤも文字まとめレイヤに格納します。
ではここで、再び "文字まとめレイヤ" の縮小画像に注目してください。 2つのレイヤを合成した画像が表示されています。
これで準備ができましたので、いよいよレイヤの一括操作を行いましょう。 今回は、文字まとめレイヤに含まれる2つのレイヤを、一括で 50% に縮小します。
まずは、対象となる文字まとめレイヤを選択します。
上図のようにレイヤーダイアログのレイヤ一覧から文字まとめレイヤを選択します。
ではここで、キャンバスに注目してください。
上図のようにレイヤの境界が、水色と黒色の点線で描画されています。 このように、レイヤグループを選択すると、レイヤの境界は水色と黒色の点線で描画されます。
では、レイヤの拡大・縮小を実施しましょう。
上図のようにプルダウンメニューの"レイヤー(L) -> レイヤーの拡大・縮小(S)..."を実行します。
上図のようにレイヤーの拡大・縮小ウィンドウが表示されますので、幅(W)と高さ(E)を 128 に変更します。
幅(W)と高さ(E)を 128 に変更したら、[拡大・縮小(S)]ボタンを押します。
上図のように文字が縮小されます。 文字、文字のフチどり、文字の影がまとめて縮小されています。 このように、レイヤグループを使うことで複数のレイヤを一括で操作できます。