GIMPでのペンタブレットの利用について
この記事ではGIMPでのペンタブレットの利用方法について解説します。 なお、ペンタブレットを持っていないという方に向け、ペンタブレットの基礎的な部分から解説しています。
ペンタブレットには板タブと液タブがある
ペンタブレットには液晶画面を持たない製品と液晶画面を持つ製品の2通りがあります。
液晶画面を持たない製品は通称 "板タブ" と呼ばれます。 以下がワコム製の板タブの紹介動画です。
板タブは板状のパッドの上を専用のペンでなぞったりタッチすることで操作します。 つまり、PCから見ればマウスと同等の入力機器です。
モニタを見ていると手元は見えないため、操作に慣れるまで数週間から数ヶ月が必要になります。 ただし、持ち運びしやすく価格も安価です。
一方、液晶画面を持つ製品は "液タブ" と呼ばれます。 液タブは液晶画面をペンでなぞったりタッチして操作します。 つまり、PCから見ればペン入力可能なモニタです。
以下はワコム製の液タブの紹介動画です。
液タブは画面に直接ペンで書き込めるため直感的な操作が可能です。 ただし、板タブに比べると価格はどうしても高くなってしまいます。
1台目はワコム製の板タブがオススメ
ペンタブレットのメーカとしてはワコム、XP-PEN、HUION、エレコムなどがあります。 オススメはトップメーカであり定番のメーカでもあるワコムです。
板タブにするか液タブにするかですが、最初は板タブから始めるのがいいでしょう。
GIMPでの利用方法
ペンタブレットに関する前提知識はこのぐらいにして、ここからはGIMPでのペンタブレットの利用手順を解説していきます。
なお、ペンタブレットのセットアップは完了していることが前提です。 つまり、ペンを動かすとマウスカーソルが移動するようになっているものとします。
それでは、GIMPでのペンタブレットの利用手順の解説に入ります。 まず最初にすべきことは、ペンタブレットの動的特性(筆圧 / 傾きなど)を有効にする作業です。

上図のようにプルダウンメニューの"編集(E) -> 入力デバイスの設定(I)"を実行します。

上図のように入力デバイスの設定ウィンドウが表示されます。 左側の一覧からペンのデバイスを選択し、モード(M)を "スクリーン" にします。
ワコム製のペンタブレットかつWindowsで利用している場合は、続けて消しゴムのデバイスも有効にします。

上図のように左側の一覧から消しゴムのデバイスを選択し、こちらもモード(M)を "スクリーン" にします。 [保存(S)]ボタンを押して変更を保存し、ウィンドウを閉じます。
もう少し設定が必要です。

上図のようにプルダウンメニューの"編集(E) -> 設定(P)"を実行します。

上図のようにGIMPの設定ウィンドウが表示されます。 左側の一覧から "入力デバイス" を選択し、"入力デバイス間でツールとツールオプションを共有する(H)" にチェックを入れます。
GIMP上でのペンタブレットに関する設定はこれで完了です。 では、実際にペンタブレットを使って動的特性が有効な描画を行ってみましょう。

上図のようにツールボックスからブラシツールを選択します(またはキーボードのPを押します)。
次に動的特性を有効にします。
![7. [動的特性]ボタンを押す 7. [動的特性]ボタンを押す](/images/screenshot_usepentablet-07.jpg)
上図のようにツールボックス下部のツールオプションの[動的特性]ボタンを押します。

上図のように表示された一覧から "Pressure Size" を選択します。 なお "Pressure Size" は筆圧によってブラシのサイズが変化する動的特性です。
では、線を引いてみましょう。 線の引き始めと引き終わりは筆圧を抑えて "入り抜き" してみます。

上図のように線を引いてみましょう。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。 線の引き始めと引き終わりは筆圧を下げて操作してください。

上図のように強弱のついた線が引かれます。 狙い通りに両端が細くなっています。





